造粒ライン

PET造粒機:IV維持がペレット品質に与える影響

2026年7月30日・8分で読めます

PETフレーク造粒ライン

PET造粒機は、洗浄済みのPETフレークを、射出成形、シート押出、紡糸、PETバンド製造の原料となるペレットに加工します。一般的なポリオレフィン用造粒機とは異なり、PETラインは固有粘度(IV)の維持という最優先の目標を中心に設計されます。

その洗浄済みフレークは、実際に受け入れる原料の汚れの程度に合わせて設計された 上流のPETボトル洗浄ライン で生産されたものであるべきです。

IVとは何か、なぜ重要なのか

固有粘度は、PETの分子量を表す指標として用いられます。溶融時の劣化には、水分、温度、滞留時間が影響します。許容されるIVの範囲は用途によって異なるため、一律の保持率保証を前提にするのではなく、投入フレークと製品ペレットの実測値を比較してください。

水分の問題

PETは水分を吸収し、押出時に加水分解を起こす原因となります。投入材料の含水率を指定・測定したうえで、押出方式に合った乾燥と脱気を選定してください。表面が乾いているフレークでも、溶融加工に適した状態とは限りません。

乾燥と結晶化

機械式脱水で自由水を除去します。さらに乾燥を行い、必要に応じて結晶化することで、材料を押出に適した状態にします。温度、滞留時間、最終含水率は、選定した設備の仕様と材料テストによって確認してください。

真空脱気

真空脱気は、溶融樹脂から水分と揮発性成分を除去します。その性能は、スクリュー設計、ベント面積、真空システム、投入材料の状態によって左右されます。ペレット品質の向上に役立ちますが、それだけで食品接触用途への適合性を示すものではありません。

ろ過とカット

溶融ろ過では、選定したフィルターの目開きに応じて固形異物を除去します。スクリーンチェンジャーの方式は、異物量と圧力の安定性を考慮して選んでください。ストランドカットなどのカット方式は、処理能力だけでなく、材料の挙動と求めるペレット仕様に基づいて選定します。

最終用途を確認する

造粒ラインがあるだけでは、食品接触用途の承認を受けた証拠にはなりません。食品接触用途での再利用を想定している場合は、別途検証されたリサイクルプロセス、適切な試験、仕向け地の市場における要件の確認が必要です。

ご提案にあたっては、フレークのサンプル、含水率とIVの測定値、目標処理能力、最終用途をお知らせください。ご発注前に、測定可能な受入基準を取り決めておきましょう。